岡山県入りしてきました。
倉敷と備前がほとんどでしたが。
行く前はもうそろそろ国内で楽しそうなところは行き尽くしたろうと、毎回行き先の選択に悩むのですけど、まあ行ってみれば杞憂に終わりますね。
取り敢えず、初めて行くか、以前行った記憶が薄ければ、数日は濃密に楽しめます。
今回は倉敷の大原美術館で名画を見て、備前で陶器と刀剣を見て芸術三昧。
大原美術館はルノワールやらモネやらゴーギャンやらロダンやらピカソやら、この分野に疎いアタシでも知っているような芸術家たちの作品が目白押し。
なのですが、その9割はアタシの美感では理解できない域のものばかり。
代表的な訳分からん絵を描く画家にピカソが挙げられるかと思うのですけど、ピカソなんかまだ初心者向け、初級ですね。
中級・上級になると子供でも描けるんじゃないかと錯覚してくるし、最上級になるとゾウが鼻で描けそうとか思えてきます。
塗装用のローラーで描いたんじゃないかと思えるような絵は、ある意味衝撃的だったな。
好意的な意味で衝撃的だったのは、絵もタイトルも長ーいヤツ。これはじっくり見ちゃったさ。作者もタイトルも忘れちゃったけどね。
備前焼は超渋くて、あんまりアタシ好みじゃないかもと控え目に構えていたのですけど、実物見てみたら欲しくなっちゃって、あんまり使わなそうな酒器なんかに手が伸びちゃいました。
1つ1つがいい値段するし、必要なものは揃ってきたし、置き場所も危なくなってきたしで、抑えるべきだったのに、ねぇ。
抑え切ったのは刀剣。備前と言えば刀剣を世にばんばん生み出してきたところとして有名です。
是非1振りお譲り頂きたい。
でーもー、たーかいー。
高いです。どんなに安いものでも、とても旅の記念なんて理由で買える値段ではありません。
購入は諦めて、備前長船刀剣博物館で眺めるだけにとどめることにしました。
う…美しい。長い刀、短い刀、太い刀、細い刀、反りが深い刀、浅い刀、全然反ってない刀、切っ先が両刃になっている刀。色々です。
こちらは実際に刀を作っていて、その工程を見学することもできます。
が、今回は残念ながら、あまり派手なシーンもなく、時間も迫っていたので、軽く一回りしておいとまさせて頂きました。
真っ赤な刀をガンガン打ってるとこや、刃をシュコシュコ研いでるとこ見たかったなー。
土産は迷った末、海の方まで行って市場で牡蠣買ってきました。
広島、宮城に続く生産量だそうです。岡山牡蠣。
ウチと親戚宅と2家族分買ってきたんですけど、先んじて親戚宅で焼き牡蠣を1~2個試食するつもりが、美味過ぎてがっつり1食分いってしまいましたよ。
昼間から暗くなるまで食い続けて、その日の夕食は断念したほどです。試食が夕食ですね。
異論はあるでしょうが、多くの貝類は焼いて食うのが1番美味いと思っています。
って言うか、牡蠣は焼いたもの以外あんまり好きじゃないのよアタシ。それをウチの連中は一部を生で、残る多くの牡蠣をフライにしやがって、アタシを大いに落胆させてくれました。
生は兎も角、フライの前にまず焼いて食うだろう。
焼き牡蠣に食い飽きたら、余ったのをフライだよ。順番が間違っている。こんな屈辱を自分の土産で味わったのは初めてだ。
前日に親戚宅でイヤと言うほど焼いて食ってなかったら暴れてたところだぞ。
こんな連中に鮮度のいい食材を提供するのが阿呆らしくなってくるな。
超ローテンションで、大して好きじゃないカキフライを無理矢理口に入れるのでした。
金沢の兼六園です。日本三名園の1つだよ。
京都で寺より庭園の方に興味があることが判明し、金沢に行った折には是非是非寄ってみたいと考えていました。
期待通り、ぶらぶら散歩に相応しい広大な庭園です。
入園料300円が必要ですが、早朝なら無料開放も行っているので、ホテルが近くて早起きが苦にならないなら、これを狙ってみるのもいいかも。
紅葉にはまだだいぶ早かったのが少々残念かな。(今年の紅葉は異常気象の影響であまり期待できないみたいね)
だけど、十分キレイ。これが赤々と色付いていたら、さぞ美しかろうと容易く想像できます。
こういう庭園の魅力は5年前のアタシなら理解できなかったような気がするな。
旅行に行くと欠かさずカメラを持参しているので、写真を見ればその時々の好みがよく分かります。
過去を遡れば遡るほど、人物や動物だったり、建造物、海や滝、或いはだだっ広い風景など、面白いもの、動きのあるもの、派手なものを撮った写真の割合が圧倒的に多いです。
植物に目を配ることは少なかったし、人の管理が行き届いた庭園などは、シャッターを数回切るだけで、素通り同然だったのでしょう。
カメラを持って歩くことの最大の利点は、ものを見ることに自然と熱意が加わることじゃないかと思っています。
撮影に多少なりともこだわりがあれば、尚のこと構図の選定に力が入るので、ただ、ぶらついているだけでは見逃してしまうような、小さく何気ない面白さに気付くこともしばしば。
しかし、写真を撮ることを終着点にせず、ファインダーを通さない肉眼で見て、肌で感じることを優先して、写真に収めるのは、そのついで。
ということを肝に銘じて、カメラを手に練り歩きたいですね。
飛行機の時間まで2時間も余らせるくらいなら、ここでもっとゆっくりしていけばよかったと、ちょっと後悔。
金沢に行って参りました。
たぶん、初めての石川入りです。
またしても飛行機で行ったんだけど、電車や車で行って金沢にしか滞在しないなら、車は要らないどころか邪魔になるかもしれません。
今回は輪島や福井の方にも行くつもりでいたので、終始レンタカーを利用しましたが。
金沢一都市に限れば、観光スポットと言えそうなところは意外と少ないです。
1泊程度なら十分ですけど、2泊以上するなら、車でやや走らないと時間が余ることになるかも。
京都ほどではないですが、歴史情緒溢れる町並みで、ふらふら~っと歩いているだけでも楽しいです。
と思わせておいて、大通りに出ると途端に都会的な繁華街になります。ちょっと不思議なところですよね。
海の幸に恵まれ、伝統工芸が盛んなので、食に買い物に大忙しでした。
国内に流通しているほとんどをここ金沢で製造しているという金箔が眩しい。
失礼ながら行く前は、あっと言う間にやることが無くなるのではと心配していましたけど、車であっちこっち行ったのが功を奏したのか、思いの外充足感に満ちたひと時でございました。