『BALLAD 名もなき恋のうた』という映画が9月に公開を予定されているらしいです。
近頃、芸能ニュースに嫌悪に近いものを感じてあまり見ないようにしているせいか、まだ全然宣伝されていないためか、
主演・草彅剛、ヒロイン・新垣結衣、監督・山崎貴(ALWAYS 三丁目の夕日の監督)
という日本の何処に出しても恥ずかしくないキャスト・スタッフを揃えた(他のキャストはパッとしないのが気になると言えば気になる)この映画を最近知りました。
(情報としては去年の10月には出てたらしいね…)
なんで公開されてもいない映画の話題に食い付いたのか。
それは勿論、この映画の原案が、アタシが大好きなクレヨンしんちゃんの映画、戦国大合戦だからに他なりません。
しんちゃんの映画はジブリにも引けを取らない(個人的にはむしろ上回る)と確信しておりますが、本作はその筆頭と呼ぶに相応しい名作であります。
クレしん映画なのに、しんちゃんたちの影が薄いことでも有名です。
(アタシとしては、ブタのヒヅメの方がクレしん映画としては上なんだけどなぁ。戦国やオトナ帝国しか見てない人はもっと色々見てみて)
「大河なんか見るくらいなら、クレしんを見ろ」と声を上げた戦国ファンもいたとかいないとか言われるほど、緻密に丁寧に繊細に忠実に描写されたシーンの数々に「かの黒澤映画を超えた」と誰かが言ったとか言わないとか。
そんな戦国大合戦がなんと実写化。日本映画界が野原しんのすけに跪いた瞬間です。
アニメの実写化と言えば、ハリウッド式ドラゴンボールの壮絶な落胆が頭を過りますが、もし奇跡的に成功したとすれば、これを機にクレしん映画が改めて見直されるはず。
という期待も多少あります。
草彅剛の名前を聞けば容易く想像できるでしょうが、主役はしんちゃんではなく、井尻又兵衛由俊。オリジナルをご覧の方なら忘れられるはずもない「オマタのおじさん」でございます。
そもそも、しんちゃん役自体が存在せず、クレしんのレギュラー陣は一切登場しないそうな。よかった。
それはよかったけど、しんちゃんに該当する少年は登場するらしい。尻を出したりしない普通の少年が。
何処の馬の骨とも知れん小僧にしんちゃんの代役が務まるとは到底思えません。全体として影が薄かったとは言え、しんちゃんだからこそ映えた場面もあった。
野原一家なくして、戦国大合戦は名作とはなり得なかったはず。
と、何をしてもらっても不安は尽きませんが、最低でも実写版ドラゴンボールよりは、なんぼかマシな内容にして頂きたいと願わずにはいられません。