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とある人生の一端
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ここ1ヵ月くらいでまた小説を読み始めました。
丁度1年前も似たような状況にあった気がするけど、なんでやめちゃったかなぁ、と疑問でしたが、何となく答えが読めた。読みたい本がなくなったのだ。そして、今も近しい状況にあります。

それでしばらく疎遠になると、その間に贔屓にしてる小説家さんの新作が出てたり、好きだった小説の続編があったりして再びハマる。
ってな感じのサイクルができつつあるのではと想像してます。

だいたい未開の作家さんの作品は平積みされているところから発掘することが多いので、行く本屋さん次第で好きな作家リストが更新されるのは楽しいような効率が悪いようなそんな気持ちです。
お店によっては世間の評価をある程度無視してでもおすすめしてくれるところもありまして、こういう本を愛しているお店で是非とも買い物したいという気にさせますよね。

最近ハマったのは、サウスバウンドという去年映画にもなった小説で、東京から沖縄の西表島へ移住するお話です。
次の旅行はどうしようか迷っていたときに読んでまして、沖縄行きを決定付けた、とまでは言いませんが、やっぱ沖縄いいよねと沖縄行きを決定付けた小説でもあります。

沖縄への移住をだらだらとすすめようともくどくどと反対しようともせずに、単純にお話として面白くて、映画(まだ見てないけどいずれレンタルしたいな)の配役が豊川悦司や天海祐希でして、これが役に上手いことハマってそうな期待を持たせる珍しい作品です。
映画のCMで知ったこともありますが、いいキャストを持ってきたんじゃないかって思いますよ。メイン以外のところでは、新垣巡査-松山ケンイチは絶妙。読んでいる間中、新垣巡査は松山ケンイチ以外のイメージができなかった。

ただ、映画の内容にはあまり大きな期待はできません。
小説では「国など要らない」と吐き捨てる破天荒な父親に振り回される、ちょっと気の毒な小学生の息子の目線から語られていたのでよかったけど、映画はその父親が主人公らしいので、変にヒーロー化されてたら萎えるかもな。という気がとてもします。この父親を中心にして描くことがそもそも駄作への黄色信号だと思う。

小説はいつも通り文庫で読みましたが、上下巻に分かれる長さ(分ける絶対的な必要はないページ数だけど1部と2部で話を分けたかったのかな)でありながら、読み終えるのはとても早かった。
こういう小説に出会ったときがたまりませんよ。しかしまぁ、1冊数百円でこれだけ楽しめるなら安い趣味になるよなぁ。

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